shizuのタフな日々~私と仕事とシングル介護~

フットケア・心身メンテナンス「ハーモニー」主宰・マツサカのカミングアウト人生。 難病の進行性核上性麻痺を抱えるははを介護中。人生投げ出したいこともあったけど今はタフ。これからも淡々とワクワク生きていきたい備忘録。

2023年10月

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曇りも好きです。

前回アップしてから一か月は経っているような感覚ですが
なんと11日前だという。

昨日の事も関係者に「数日前」と伝えてしまうほど時間の感覚が狂っております

母は持ちこたえてくれています。
とはいえ飲み食い出来ず、一日500ccの輸液のみですでに二週間以上
毎日、いや午前と午後でも刻々と様子が変わってきます
吸引の回数も増え、私の吸引の腕も上がりました(何事にもマニュアルには無いコツがありますね)
穏やかに寝ていてさえくれれば一息つける日々

以前お伝えしたように諸々のことに覚悟を持って臨んでいるつもりです
しかし、「明日はどうか、明後日はどうなるのか」という「死と向き合っている人間」とひとり対峙する毎日はとても心細いものです。

ほぼ四半世紀前の同じ季節、父の死に立ち会いましたが
当時はホスピスで安心の環境、家族もおりましたので今回とは事情が違います
今現在は毎日訪問看護師さんがいらしてくださり、ヘルパーさんや連絡すれば病院も対応してくれますが
生活空間に「死に向き合う母」と二人

人の死を見つめながら共に生活するということはきっとこの先はもうないでしょう
そう思いながら貴重な時間を過ごしています。
生きているということ、死にむかうということ、これからの自分の人生のこと
グルグルとそういうことに埋もれる日々です。


母の完全在宅介護(看護?)が始まり一か月以上過ぎました
必要最小限の生活スタイルを続けているわけですが
人は「出力のみだと心身が疲弊する」のを実感しています。
大切な家族である猫に力をもらってはいますが、出力のエネルギーが大きすぎて入力エネルギーが追いつかないという。
仕事や制作も出力なので入力要素が足りていないなーとシミジミ自分を見つめています

この世の中にはきっとそういう人がたくさんたくさんいる
そんな当たり前の事も遅まきながら身を持って体験しています。


介護が始まったころは途方に暮れたものですが
この20年で介護保険制度もこんなに手厚くなったのだなということも
様々な方面でこの介護状況を心を寄せてサポートしてくださる皆さんを通して実感しています

気づきの多いこの日々があと何日なのかと複雑に思う10月後半です。




























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高齢猫だって食べてくれればOK

母が完全在宅になり三週間ほど
最初の週は私より量を食べるというほどの食事内容だったのが
二週目になると三食とれていた食事が、昼過ぎと夕食の二食になり
そのうち食べられる量も格段に減りどうにか嚥下できる状態に。
その度毎の吸引回数も増え
最終的には耳かきほどの量の「水ようかん」さえ難しく、それだけで目玉が反転するほど酷い嚥下に。

今ここで絶命するのかと吸引しながら訪問看護に連絡し緊急訪問してもらい
どうにか命をつなげるも、これはすでに私一人の状態で飲食をさせるのは恐ろしすぎると断念。

現在は補液(点滴)のみの状態です。

もともと11月初旬に予定しているイベント。開催場所のオーナーさんに「延期をなさっては」と提案いただきましたが
母を介護してきて20年、そろそろ自分の人生にちゃんと向き合わないと自分自身が間に合わなくなると考えていた私はどうしても当初の予定通りの開催にこだわりました。

なのでイベント終了後までは母の命を繋ぎたいと、主治医やケアマネなど関係者にはその方向で考えていくと伝えてあったのですが・・・

結論にあたって様々なワードで検索をくりかえしおおいに悩みました。
たとえば胃瘻、中心静脈輸液などはそれを施すために何某かを増設しなければならず(手術で)
そのための検査、麻酔など当然母の心身に負担はかかる。
もちろん増設によって良い方向にむかわれる方も多くいらっしゃいますが
母の場合は進行性核上性麻痺という脳の難病を抱えているので原因は老衰のみではない為
状態が改善することはない。
今はまだ比較的穏やかな状態で横になってはいるものの、自ら身体を動かすこともなくこちらが行う体位変換のみで常にベッドに横たわる状態
なんらかの処置を行うことでその快適とは言えない状態を長引かせていいものか
と悩みに悩み、何度も答えを出し
最終的に「現在の輸液のみの状態で見守る」という結論に達しました。

イベント終了までもたせたいというのは
私の都合で、あまりにもエゴだな。と。

20年も続けた介護の着地点。母の場合は出来るだけ穏やかにフェイドアウトする為の選択は「輸液のみ」が一番なのだな。と。

その思いを関係者各位に伝え了承いただきました。
主治医には、やはり何かを増設するのは負担がかかるしおだやかにという選択なら輸液のみがいい。と。「一般的には輸液だけだともつのは三週間」とも言われましたが合わせて「しかしこればかりはわからない」とも。
イベント期間中の二週間は「レスパイト入院」(在宅で介護されている方のための休息入院だそうで、今回初めて知りました)をおさえていただいたので
母が三週間以上ながらえてくれたとしても、その間は私がウチに居なくても大丈夫。
それまではヘルパーさん、訪問看護師さん、いざという時は訪問医療のお世話になりながら
日々の仕事とイベント準備を進めていきます。

20年続けた介護人生、最後は一人で在宅ホスピス。
心細くて息の詰まる日々ですが、あと一か月ほどだと腹を括り一生懸命がんばります。
今が頑張り時です、きっと。

イベントと母の介護が同じ時期に落ち着いた時の自分が不安ではあります・・・


























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