
今日は母からちょっと離れたお話し。
20年近く前に亡くなった父は高校時代の友人達と高齢になっても深い親交を重ねてきました。
といってもほぼ助けられてばかりだった覚えがありますが・・・
皆さん社会的にも人間としてもとても立派な方ばかり。
その中でも素晴らしい人間力と優しさで社会的弱者に向かい合ってきた方が
「日本で一番大切にしたい会社」日本理化学工業の大山泰弘氏。
メディアでも取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが
社員の7割以上が知的障害者という、全国初の心身障害者雇用モデル工場を立ち上げた心優しく意志の強い素晴らしい方なのです。
個人的にも何度かお会いしてお話しを伺い
穏やかな心の広さに頭の下がる人格者。
ですがそんな方でも就任時に現在のようなスタイルを目指していたわけではなく
何度も訪れた偶然やトラブルによってその都度方向性を模索されていらしたようです。
誰しもが最初から完成された人間であるわけがありません。
私の介護も右も左もわからない所から現在に至るわけで、その間に折々、母との向かい方、自分の人生との折り合いについて考えてきました。
大山さんもやはりその都度、従業員とその家族に向き合ってこられたよう。
その結果「日本で一番大切にしたい会社」となりました。
そして「働く幸せ」を唱え続ける大山氏の心に刻まれた言葉は
「人間の究極の幸せは
人に愛されること
人に褒められること
人の役に立つこと
人から必要とされること」
いくつになっても人は褒められたいし必要とされたい。
そこに自分の存在価値を見いだすことが出来るから。
たとえ寝たきりになっても自分の何かで人が喜んでくれるのであれば
それは必要とされているという事。
今日は顔色が良い、食欲がある、なんでもいいと思うんです
家族や関係者はそれが嬉しい
家族が喜べば本人も嬉しい
幸せというのは連鎖なので周りに広がっていきます。
大変な状況の中でもきっと嬉しい事はあるはずなんだけど
大変に囚われているとそれが分からなくなってしまってグングン大変に引きずられてしまう。
今の私は、状況は大して変わらない(逆に良くない)けど何だか嬉しいし日々喜べることはあります。
昔は囚われてたなー、喜ばしくない状況に。
自分の幸せだけを追求していくとなかなかたどり着けないけれど
大山氏のように状況に巻き込まれながら周りを見据えていくと
いつの間にか人の笑顔に囲まれたり、自分も笑顔になったりしているのでしょうね。
すごい人ってすごいですよ。