shizuのタフな日々~私と仕事とシングル介護~

フットケア・心身メンテナンス「ハーモニー」主宰・マツサカのカミングアウト人生。 難病の進行性核上性麻痺を抱えるははを介護中。人生投げ出したいこともあったけど今はタフ。これからも淡々とワクワク生きていきたい備忘録。

カテゴリ: 仕事について

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どんな仕事に携わっている人にだって自負心はあるし
仕事を進めていく上でのクセみたいなものがあると思う。

それは医者だって看護師だって同じこと。
一応昔から「聖職」という括りの内の仕事だから
多くの人が「聖職者」としての幻想を抱くけれど私らと同じ普通の男女。
中にはメディアで取り上げられるような「凄い人」もいらっしゃるが、まあ大抵は「普通の人」
それでいいんです。
世の中を動かしているほとんどが「普通の人」なのですから。

それはわかっていても
医者はこうあるべき、看護師はこうあるべき、警官はこうあるべき、教師はこうあるべき
という思いを抱いてしまうので、それからずれてしまうと「この人は信用できない」なんてことになってしまったりする。
当然人間関係だから、ウマが合わないということもある。
美容師だって「この人あわないな」と思う事あるでしょう?同じことです。
中には仕事が出来ない奴というのも居たりするから、そこを見極めるのも大変だ。

にっちもさっちも行かなくなり診断を仰ぎに行くときは別として
専門職だからと相手に全てをゆだねるのではなく、ある程度の知識は常識的な範疇で頭に入れておくのがベストだと思う。
全てを丸投げするほど怖いことはない。

以前も書いたけれど、同じ数値でも医者によって目の付け所は違うし、問題視するかしないかも違う。
ここで重要なのはその医者の患者に対する「伝え方の癖」を把握すること。
深刻に話すタイプか、楽観的に話すタイプかでこちらの受け取り方も相当に違う。
医者は良かれと思って自分のスタイルを貫いているのだけれど、それに振り回されてはいけないと思う。
患者サイドが冷静にならないとダメだ。

一度や二度会ったところでそれを把握するのは難しいけれど
回を重ねていくうちにその人が見えてくる。
すると・・・その人の自尊心は保ったまま、こちらの要求を提示することが出来るようになる。
上下関係は作らずに、でも尊敬はしておりますし頼りにしていますという姿勢でいい関係を築くことが出来るようになる。
そしてその方が向こうもやりやすい。
仕事依頼をするということだからwinwinの関係でないとお互いストレス溜まります。
全面的に信用しすぎるのも、疑いすぎるのもこちらにとってはプラスにならないですからね。かしこくかしこく。

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う~む。。わかってはいるのですよ。
本当に誰よりも理解は出来ているつもりです。
そりゃあ、
どんなにイライラしていてもバタバタしていても思うように事が運ばなくても
なにがあっても
穏やかにゆったりと母と接するのが一番だということは!!

タメイキが出る毎日なので、お手伝いに来て下さるヘルパーさんに
ちょっとグチをこぼすことがあるんだけど
「あたなはちゃんとしようとしすぎでお母さんに厳しい」と。
「もうね、仕方ないのよ。出来ないんだからペースに合わせてあげないと。
そうね、そうねとユックリしてあげればいいのよ」
と、言われてもですね。。。

とても良くしてくださる方で、彼女じゃなきゃダメという部分もたくさん。
私も大好きなヘルパーさんなんだけどさあ
う~~~ん。それはね、私が一番よくわかっていること。わかっていても出来ない時だってあるんだから。
私のタイムスケジュールというのも当然あって。仕事もしてるんだからね。しないわけにはいかないでしょうがっ!
朝「さあ出ましょう!」というときにトイレといわれたりしたらやはり気持ちも焦ります。
私が焦ると母の出ない足もなおさら動かなくなるのもわかってるんだけど・・・
そこは生身の人間・・・
毎日が交感神経マックスの状態。。

私は毎日が葛藤なのですよ。自分との葛藤。
自己コントロールの仕方が分からなくなる時もある。混乱するときも。
人にどうこうしてもらえない自分だけの戦いですよ。
それだけでグッタリきてしまう。
トイレだってゴハンだって一日に一回だけちゃんとしてあげればいいというものではないから。
毎日数回。夜中も数回のときもあるしそれが毎日続くのですよ。
そしてこれは仕事ではないので頑張って報酬があることではない。
ありがたがられるものでもない。協力者が身近にいることでもないし。
砂漠でしょう?

だから逆説的だけど、それとのせめぎ合いでカリカリはしても
仕事が無いと生きてられない。と思う。
仕事があってお客様とのコミニュケーションがあってそこで初めて
自分が生きているんだと思うことが出来るんです。
もっともっとたくさん仕事がしたい!!!!!
仕事って本当に大切ですよ。生きる意味だよ。

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母と二人暮らしの私にとって
「ハーモニー」の仕事は、あの空間は、お客さんが来て下さると言うのは
本当に何もかものバランスに繋がっている。

長時間、そうですねー長い方だと4時間ほどの施術を行うこともあるけれど、大抵
「こんなに長い時間疲れませんか?」と聞かれます。
それがおっしゃるような疲れは感じないんですよ。
勿論体力も使っているし、そんな日は帰宅後グッタリはしますが
施術中に疲れを感じることはいっさいありません。本当に。

逆に気持ちがドンドンアップしていくんですね。そして「この人の為になることはもっと何かないか」とそんな事ばかり考えながらあっという間に時間が経ってしまうんです。
うそっぽく聞こえますか?本当です!
出来るだけ気持ちを寄せたいと思うし、心身の疲れを共感していくことによってもっと有効に働きかけたいと思う。
そんな感じなんですよ。

思うにどうやらこれは、私自身のオキシトシンを作り出しているんでしょう。
オキシトシンというのは、そうですね怪しい言い方をすれば「幸せホルモン」とでも言いましょうか。
このオキシトシンが増加すると、セロトニンやドーパミンやGABAなんかの放出も促したりします。
免疫作用も高まる、本当にありがたいホルモンなんですが
これは何らかの対象に愛情を感じないと増加しないものなんですね。
だから他者との接点がないと増加させるのはむつかしい。

どうやらね、サービス業やボランティアされてる方、お医者様なんかも活動中にオキシトシンGETしているらしい。
「情けは人の為ならず」といいますが
他者の事を親身になって思う時出るんです。オキシトシン。
すごく腑に落ちる
母の介護は身内すぎてちょっと違うんだけど
仕事でお客様と接しているときはスッキリするんですよ。
介護だけだと潰れてしまうと思う。
仕事の喜びというのは本来はそういうこと。
介護離職される方は収入のみならずそれを失うと言う事ですよ。
とても辛い事です。。。




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