shizuのタフな日々~私と仕事とシングル介護~

フットケア・心身メンテナンス「ハーモニー」主宰・マツサカのカミングアウト人生。 難病の進行性核上性麻痺を抱えるははを介護中。人生投げ出したいこともあったけど今はタフ。これからも淡々とワクワク生きていきたい備忘録。

カテゴリ: 身体について

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さて
介護対象者の様子というのはたぶん安定状態というのはほぼなく
日々変化していくものだと思うんだけど
数週間前初めて「てんかん的な発作」を起こし、なかなか焦りました。

いつものようにほぼ抱えた状態の手引きでゆっくり食卓に着かせ
一瞬の間、ほぼ白目状態で眼振をおこし手足が硬直。
すぐ気付いたのでイスから落ちないよう抱え、即血圧を測ると
なんと「76・46」。二度計っても同様で。
後から思えば多分15~20秒ほど。その後はいたって通常な状態に復帰したのですが・・・

当然訪問医療サポートに電話したり後日訪問診療の医者に見解を伺うも
う~~~ん。。。断定的な回答は得られず。
大きな既往症がいくつもあるので、私としては致命的な「循環器官系」をまず心配するわけです。
ここは強引に「心臓エコーヨロシク!」と押しまくり
久々に病院にての検査諸々。

ウチの場合、訪問の担当医が総合内科なのでやはり専門医の見解を聞きたいという思いも有り。
循環器の医師いわく心臓関係は問題なく、考えられるのはやはり脳。
「進行性核上性麻痺の影響かと」と。
専門医に徹底して調べてもらい後の診断であるからそれなりに説得力も有り飲み込めるというもの。

私が疑い深すぎるのかなんなのか
どうも医者の「たぶんこうだね」というサラッと下す診断は納得いかないわけです。
というわけで「難病による血圧コントロールの低下」ということで
あとは発作が起きないように細心の注意をはらう、という方向に落ち着いたのですが

このところ歩行もそうとう難しくなってきた母。
膝の痛みも訴えて左右の筋肉の質が違うことは私にもわかるほど
確かにこの「進行性核上性麻痺」というのは
「脳幹、小脳の細胞が死んでいくという病で最終的に呼吸も出来なくなり寝たきり」
ということは知っています。
でもだからといって
「歩けなくなるのは脳病の進行の影響なので筋力をつけても無意味」というスタンスはいかがなものか
「筋力付けても仕方がないよ」というのはいかがなものか。
筋力はあってしかるべき。
たとえ歩けなくても寝たきりでも筋肉が細く固ければ痛みも出るし何より辛い。

クオリティオブライフではないのか。
毎日、今日という日を生きている。
今日はこれができた、今日はこんなことが嬉しかったということを少しでも繰り返したいために
その為に介護や看病をしているんですよ、家族は!
来たるべき寝たきり生活の「準備段階としての今日」にはしたくないのだと改めて強く思うのでありました。




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今年もどうにか花見をさせた。母に。
やれやれ・・
まあこれは私の為なのだ。私の自己満足のため。
階段しかないウチのマンションからは到底無理なので
ショートステイからUDタクシーを予約し、帰りも「幹線道路のどこそこの信号付近」にお願いします
のかたちでUDタクシーを予約。
介護タクシーよりは気楽に使えますね。
なかなか便利な世の中になりました。

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ところで往診毎に言われるのは「もう本当に奇跡的でしかない!ここまで回復するとは!」
それに合わせてやはり毎回言われるのは「体にタンパク質が十分足りていたからだと思う」ということ。
当然一概には言えない事だけれど、基本「タンパク質」というのは本当に必須栄養素で
特に食事を経口摂取出来ない時は、それまで蓄えていたタンパク質に頼るしかないとのこと。

この冬のインフルエンザは最強で、お亡くなりになった方もたくさんいらっしゃるらしい。
その中でも高齢の母が、インフルによる絶食期間が長かったにもかかわらず
寝たきりにならなかったのは「蓄えていたタンパク質」のおかげだというのだが

たしかにそれもあるだろうけど、
その「経口摂取できない時期」をどう乗り切るかというのはその後に大きく影響するのだろうな、とも思う。
何を与えても口をあけず、それでも何か、と思っても嫌なものはダラダラと吐き出してしまう時期。
ウチの場合は水分なら少しずつ取れたので「メイバランス」という高カロリー総合栄養飲料をだましだまし。(入院時に知り、その後友人にアソートBOXをいただいた物)
これにはしっかりタンパク質も含まれている。
さいわい、いろんなテイストがあるので飽きないように。
まずはこれでカロリー摂取。
冷たいものを欲しがるので、このメイバランスを製氷器で凍らせ与えることでも体力の低下を防げたと思う。
第一の命綱メイバランス。(商品名出して申し訳ないですが・・・)

その後は、よりカロリーの高いもの。
そして脳や細胞の各働きにはやはり咀嚼が必要であろうと。

「おいしいお米の一口大のオニギリ」「ちゃんとした美味しいアイスクリーム」(共に友人から頂きました)
やはり「おいしい」というところが大切で、おいしければ食べてくれた。
そして「自分の手で食べてもらう」時間がかかっても。こぼれても。

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それと一口大の玉子サンド。
この
第二の命綱「手鞠にぎり、アイスクリーム、玉子サンド」で大切な回復期を乗り越えられたと思う。

分かってはいた。
分かっていたが、再度本当に心からつくづく感じるのは
「食べることは生きること。」
何より大切なのは「食べて出すこと。」
同じカロリー、同じ栄養でも
自ら食べて摂取するのと、胃ろう等チューブや点滴で体に直接入れるのとではきっと効果が違う。
食べて五感を刺激し、唾液をだし、食道を通り胃で消化し腸で吸収するということがエネルギーになり細胞を活性化させるのだ。
母と向き合っていると、理屈ではなく実感として様々なあたりまえを感じることが出来る。

我々に大切なのは
その「食べて出すという線上」で、どんな人生を生きるか。ということだけどね。


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インフルエンザが早々に猛威を振るっているそうですね。
私はこんな感じの生活ですので毎日人波に揉まれる、ということはないのですが
会社勤めの方は大変だ・・・

で、高齢者はインフルエンザワクチンを「打って当然」ということになっているそうですね。
世間的に。
ワクチンの是非を語るつもりはないのですが、母は生まれてこの方一度もインフルエンザワクチンを接種したことが無いのです。
数年前に大きな手術をしているし、今年も手術で一か月ほど入院。身体の様子も着々とマイナス方向に向かっている85歳に人生初のワクチン接種をさせるものか・・・・
う~む。

聞くところによると、やはり体の抗体が出来ていない若い方がかかりやすいという。
身近な声を集めてみても「打ったのにかかった」という人の割合が多いのも事実。
医者に「打つと、重篤にはならないのか」聞いてみると「なります」
では何のための予防接種なのか。

お子さんがいらっしゃる方は当然接種するべきだし、会社勤めの方は当然接種。
しかし高齢者の中には「接種後体調が悪くなる」という人も居るという。

ふむ。いろいろな意見を聞かないと
と、かかりつけの薬剤師の意見を仰ぐと
必ず打たないといけない訳ではないが、介護施設や病院からプリントをもらったりして、まあほとんどの方が考えずに予防接種を受けている状態らしい。

インフルエンザの予防接種、受けるか受けないか選択肢がある。
個人個人コンディションが違うのだしよくよく考えたうえで結論を出さないと。
で、母の場合は接種しないことに。
ワクチンの負担がどう出るか怖いからで、世間の皆様のように掛かって他人に迷惑をかけるわけでもない。
症状が出たら救急。かかってからの対処法もたくさんあるそう。

もう一度書きますが、ワクチンの是非を問うているのではありません。
選択肢があるのに自分で考えて選択しないのは怖いな、と思うんです。

病院選択で様々な経験をしたがゆえに疑り深くなったのかもしれないけど
「先生に言われたから」正しいというのはどうか、と。
家族の事、自分の体の事は数回咀嚼したほうがいいですよ。ほんと。


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前回の続き。
というわけで「進行性核上性麻痺」診断を受けモンモンとしたままショートステイへ戻る。
(あ、いつも通院はショートステイから利用させていただいている。車椅子も使わせてもらえるしタクシーの乗り降りも比較的スムーズにいけるから)
スタッフの皆さんに診断の話をし、まあこれまで通りで様子を見ましょうねということに。

そして翌朝・・・
ショートの担当者から電話が。
ちょっと様子がおかしい、昨日胃痛があり、今朝は胃腸が痛いと。食欲もなく少しロレツも廻らない気がする。と。
このまま様子をみてやはりというようでしたらまた病院お願いします。
とのことで。

とりあえず見に行く必要があると判断し早速ショートへむかうと、
やはり微熱がありますが先ほどよりは落ち着いた様子であるというスタッフの見解。
確かにロレツもおかしい。。。本人は「落ち着いた」とはいうけれどこれはやはりどうにかして病院へ行かせないと。
ただ、昨日も通院したしこの状態では車椅子でも無理であろう。体力消耗するだけだ。
これは「救急車である」

が、思った通りショートのスタッフさんは「そこまでではないと思います・・・」と言葉を濁す。看護師さんも・・・
わかります。できるだけ大事にはしたくないというプロとしての意識。
しかしここは是非ともお願いしたい。と。明日からはGW。今何かがあるとその後の対応も難しくなってくる・・・
心臓手術をした病院に連絡します!(救急は断らない病院)と救急でお願いしたい旨を病院に伝え
ショートのスタッフさんたちを押し切り救急車でその指定病院に運ばれる。

ERに運ばれ「ご家族はこちらで」と30分ほど待たされ
ERのベッドサイドに通してもらう。血液検査やらCTやらを受けあとはその結果待ちだという。
何名もの医師や看護師が行き来し口々に「たぶん胃腸縁ですね、大事には至らないと思います」と
研修医が「●●と申します」と難しい顔して腹部触診をしてみたり、そんなこんなでまた一時間以上は経ったろうか。
喉が渇いた。。しかし離れることは出来ない。私一人だから。前回もそうだったなあ・・とか思いつつ。

そして今までと違い、数名を率いた医師が登場。
「実はお母さまに重篤な病気が見つかりました」
!!!!!!!
この時の気持ちをお察しいただけるだろうか。
昨日は難病指定を受け、翌日のことである。
しかも心臓の大手術を受けた病院。
またか!!!!!!
である。
「急性胆管炎」
医師いわく母の場合は「明日まで待って処置をするという段階ではありません。今すぐ手を打たないと」
!!!!!!
なんてこと。。。

それからまた、その「処置」をするための検査検査。
時間の見えない一日。。。「処置」とやらはいつになるんだ。
そしてまた
「同意書」
この病院でいったい何枚の同意書にサインをしたことか。

いくつもの検査を終えたあと
次の段階、集中治療室のベッドへ。
そこから処置室(手術室)だ。
いざ手術の段階になり、看護師が「お待ちになれますか?時間がよめませんが・・」
いやいやここまで待ったので当然待ちますよ、とはいわず。
「どの程度のものなんでしょうか?」
「早い方ですと30分ほどですが、長いと1,5時間ほどだと・・」
そりゃあ待ちますとも!先の見えない10時間手術を待った私だ。1時間半???あっという間だぜ。

結局
やはり一時間半かかり医師の説明を聞く。
カテーテルに造影剤を入れ状態を見ながら内視鏡で処置をするという手術。開腹ではないので負担も少なく早い手術だ。
無事に終わったらしいが、胆管のウミがすごくここまでになるには相当以前から腹痛もありませんでしたか?
いやありませんでした
後に調べたが、高齢者の場合通常のように黄疸が出るとか激しい腹痛も無く突然ショック症状で命を落とす方もいるらしい・・

そのウミを取り去りステントを入れて今は胆汁は問題なく十二指腸に運ばれているが、そのステントもはずし新たな処置をしないといけない。
原因もまだわからないし入院がどのくらいになるかも。
一時帰宅されたのち新たな処置をする方もいますがなんとも。。。と。
まずは一週間ということだけれど、多分この入院また数週間続くのだろうな・・・先の見えない入院がまた。
そしていづれ退院してもまた母の状態はもろもろ変わっているんだろうな。
と、ドロドロにグッタリな二日間。GW前日の出来事でありました。
つづく



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このブログは、仕事や介護を通して自分の心持をつづるという趣旨で
状況のみを書き並べるつもりはないのだけれど
今回は「心持」をつづるにしてもこの二、三日に起こった出来事を述べない事には始まらないので
まず出来事1から。

母は訪問マッサージというものを受けているのだけれど(週4日も。ありがたい・・)
そのマッサージのお兄さん(とはいっても国家免許を持ちキャリアもしっかり)がとても良い方で
いつも穏やかにニコニコと話をされる。
先日「パーキンソンということはないでしょうかね・・」とぽつりと。
確かに足の運びも悪いし震顫(手の震え)もあるし日によって症状のばらつきがあるのが気になっていたところ。
ただ私はずっと「一年半前の心臓の大手術の影響と老化だ」と思い込んでいて
パーキンソンという発想はなかった。
なので早速調べてみると、どうやら神経内科らしい。
出来るだけ早めに受診させるか、と思ったけれど思いつくと即行動に移さないと気が済まないタチ。
心臓でお世話になっている病院の神経内科に予約を入れ、翌週(今週)受診した。

神経内科って今までおせわになったことがないし
どんな科なのか検討もつかなかったけれど、脳や脊髄、そこから全身に張り巡らされている神経が専門の科らしい。
そうかそうか。脳内科みたいなもんか。。

さて。ドクターはまず母の手首の可動域を見たり、立たせて手引きで歩かせたり、過去話を母に振ってみたりしてファーストインプレッション。
私の話に耳を傾け「たしかにパーキンソンの症状はありますが・・・いろいろお話したいこともありますのでまず検査を」ということでCTを受けることに。
頭部CTを受け待つこと一時間・・・・
検査後の受診でもドクターの診断は「進行性核上性麻痺」
詳しくは書かないけれど「神経難病です」とのことで結構大変な病気という診断。
まあパーキンソンも難病ではあるけれど、パーキンソン症候群のまた違う病気らしい。
たくさんのCT画像を見せられて説明を受けていると、病院と言うシチュエーション上なんだか絶望的な気持ちになってくる。
ただ。それとは逆に、なるほどそういうことだったのか。と釈然ともする。
なぜ毎日まるでコンディションが違うのか。朝目覚めないとそれがわからないいらだちとか、さっきまでそこそこ歩けていたのに今はまるで足が出ない、とか。ウタタネから目覚めると人が変わったように躁状態やら鬱状態になっていること。とかそういう諸々の母の状態にこの診断で釈然としたわけだ。

そうかそうか、そうだったのか。。。。
は~~~~。心臓心臓とばかり気に掛けていたからなあ。
ドクターにも「遅いなあ。。もっと早く受診しないと」と言われたけれど、そんな発想は全くなかった。
気になっているのは心臓で、体調が悪ければ「血流かなあ、やはり老化かなあ。心臓のダメージね」と思っていたわけだ。
マッサージのお兄さんに助言されなければ神経内科を受診することもなかったろう。。。

でもやはり脳のCT画像はちょっとダメージ強いなあ。。難病かあ。早めに区役所行って話を聞こう。難病指定受けないとなあ・・・とグッタリしていたわけなんですが
ことはこれに終わらず。
 ~2に続く~

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