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介護と言うのはジレンマとの戦いだよなあと日々思う。
介護のみならず子育てもそうなのかもしれないけど
相手を思う気持ちなのか、はたまた自分自身の為なのか。

家族に対峙していてもこれは人間関係。正直100%相手の為を思うのみなんてありえないし、
相手を思い過ぎ自分を削ってしまっては共倒れになる。

こちらがストレスを溜めすぎて「あなたの為を思って」的に接するのはけっして正しい方向とは言えない。
毎日の事だから「あなたの為を思って」がそうそう同じウエイトで続くわけがない。
あなたの為でもあるけれど私の為でもある。という関係性が理想だ。

それは決して悪い事なんかではなく、ごく普通の事だと思う。

ただ介護の場合はどうしても「こちらが面倒を見ている」という図式になってしまうのでwinwinの関係が見えてこない。
不公平感ただよう毎日になってしまうので、そこをどうにかしなければ。
相手の為にも保身は大切。
なので必要なのは、言葉はよくないかもしれないけど「手抜き」だ。

真面目な人ほど「全て心を込めて接しない自分は間違っている」ととらえがちな気がする。
でも何度も言うけど、毎日の事だからそんなのは無理なんです。
どこかで手を抜かないと、心を込めることさえ出来なくなってくる。
自分はそれが分かっているので抜くときは抜く。
それは決して悪い事なんかではないし、言いわけでもない。
ただでさえ介護は一日の相当の時間をとられるので、被害者意識が出る前に手段を打っておかないと
「かわいそうな、大変な自分」と思い込んでしまう。
その方が怖い。
なので、「そこのところを上手くコントロール出来るやれる自分」と思えた方がどれほどいいか。

相手は自分の思うようにはならない。本当に。
身体のコンディションも日々違う。
そんな時、じゃあもういいや。と思う。
絶対!是が非でも!と頑張らないようにする。
全部食べてくれればいいけど食べないならこれだけでも。量食べないなら半分でも。
体位をとってほしいけど、とれないならこんな感じでもいいか。
すいませんヘルパーさん片付けてないから散らかってますけど。とか。

人間やれる分量ってのはあって、それ以上抱え込むことは無理なこともある。
今の私はショートステイさんにお願いすることも自己コントロールの一つ。
母が帰宅すればまた新たな気持ちで迎えることもできるし、母が留守だから考えられることもたくさんある。
仕事も心置きなく取り組めるし、そういう時間があればニュートラルになることが出来る。
そうやってバランスのとれる自分を探っている。母の為にもね。